任脈、24穴。
覚えやすい区切りに分け、
語源と漢字の意味を知り、
ゴロ合わせに頼る
と覚えやすくなります。
教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。カラフルにまとめてみます。ぜひ参考にしてみてください!
目次
任脈 覚え方
私の経穴の覚え方は、
覚えやすい区切りをつけ、区切りの中で語源などで経穴を覚えて、
何度も反復して流れを覚えてしまい、
印象が残りにく、忘れやすい位置、重要なところをゴロ合わせなどで補足するようにしています。
👇参照記事
任脈では、腹部の骨度法についての別記事を予習しておくことをおすすめします。
以下▶をクリックしてみてください。
中とつく漢字のツボは4寸間隔
ということが、私の任脈の覚え方で重要になってきます。
督脈でもヤコビー線が第4腰椎、肩甲骨下角が第7胸椎とか、位置がパッと出せるツボは役に立ちましたが、
お腹は骨度法が取穴の際に重要になってくるので、しっかり覚えましょう。
以下、任脈の覚え方です!
会陰 ~ 神闕 8穴
まずは、最初の8穴で区切ります。
CV1 会陰 |
肛門の前 | 陰経(任督衝)が 会う |
CV2 曲骨 |
恥骨結合 上縁 |
恥骨上縁の 湾曲 |
CV3 中極 |
臍 下方4寸 |
頭頂から踵の中間 膀胱の中極 ※膀胱の募穴 |
CV4 関元 |
臍 下方3寸 |
原気(元陰・元陽)の 関=集まる場所 ※小腸の募穴 |
CV5 石門 |
臍 下方2寸 |
石女(うまずめ)を 引き起こすツボ ※三焦の募穴 |
CV6 気海 |
臍 下方1寸5分 |
原気・腎気 海=集まるところ |
CV7 陰交 |
臍 下方1寸 |
陰経(任衝少)が 交わる |
CV8 神闕 |
臍の中央 | 神・生命力が 出入りする門。 ※禁鍼穴 |
おヘソ=神闕までのツボです。
会陰と神闕はインパクトあるので場所も名前も覚えやすいですね。笑
その他のツボを解説していきます。
曲骨 中極
曲骨は恥骨結合の湾曲を示します。
任脈上で、会陰からおヘソまでのツボで骨の上ピンポイントなツボはココだけなので分かりやすいです。
中極は膀胱の募穴。
膀胱を球と見立てて、
北極でも南極でもなく、、、
中極!
としているような位置にある、と考えています。
また、
中とつく漢字のツボは4寸間隔
ですね。中極はヘソの下4寸にあることも押さえておきましょう!
関元
原気が集まり、丹田とも呼ばれ重心がかかる場所とされているのが、
関元です。
ちなみに丹田の丹は丹頂鶴とかに使われるような、
「赤」という意味があります。ヨガでも武術でもいろんなところで重要とされるところです。
丹田、というのは、中国の不老長寿の薬に赤色の「丹薬」を栽培する田、ということみたいなのですが、
不老不死になれるくらい元気になりたければここを意識して大事にしろ!という古代人からのメッセージでしょうか・・?
私は東洋医学概論で心の表裏が小腸!と言われると、
肝⇔胆、脾⇔胃、腎⇔膀胱よりも関係性が弱いと思っていましたが、
関元=丹田=小腸の募穴、小腸は心と表裏関係、心は五行配当が赤、というのは、こじつけかもしれませんが繋がって見えて覚えやすいですね。
関元は経絡治療で使う腹部基本4穴でもあります。
胃の募穴 中脘
大腸の募穴 天枢 左右2穴
小腸の募穴 関元
のことを指します。
この腹部基本穴の位置関係を覚えると、関元は覚えやすいです。
4寸 3寸 2寸
となっていて、後述する中脘が4寸、天枢は左右2個で2寸、
関元はヘソ下3寸
と覚えます。
腹部基本穴が432!
を覚えておいて、関元がヘソ下3寸が導き出せるようにしておきましょう!
石門 気海
石門と気海は、関元との関係で覚えます。
まず、石門。
関元と気海の間にありますが、石門は三焦の募穴。
三焦といえば、原気の通り道という役割があります。
気海。
「気が集まるのは関元じゃないのか?!」
と、気海という名前には最初違和感がありました。
そこで考えた。そして納得した。
気海は、関元の半分のパワーを持つツボだ!
関元がへそ下3寸、気海がへそ下1.5寸で、
関元の半分が気海、と思っても良さそうな位置にあります。
関元の原気が必要以上に漏れ出されないように、
ドシンと石門があり、
石門が開け締めされることで、
気が集まるところ、気海へ気が半分補充されてるんだ!というイメージ!です。
こじつけですけど、それぽく見えますね。これで覚えちゃいましょう!
陰交
陰交は、へそ下1寸のツボです。
陰側ならどこにでもありそうな名前で、
いんこう、いちこう、1.5・・と気海の位置と間違えまくってた私。
中々に覚えるのに苦戦させられていました。
ここで、覚えるヒントになるのが、
女性の味方のツボとして一般的にも知られる、
「三陰交」
三陰交は内くるぶしの上方三寸にある経穴です。(画像の矢印が意味不明な向きですいません。)
よく聞く使う知ってるツボのランキングでもあったらベストスリーには入るんじゃないでしょうか。
さらに。三陰交が三寸、って覚えやすいですよね。
そして、いち陰交がへそ下いち寸。
二陰交なんてツボはないので飛ばして、陰交と三陰交をセットに覚えると、陰交、覚えやすいです!
水分 下脘 建里 中脘 上脘
CV9 水分 |
臍 上方1寸 |
胃から送られてくる 清濁を泌別・分ける =小腸移行部 |
CV10 下脘 |
臍 上方2寸 |
胃の下部 |
CV11 建里 |
臍 上方3寸 |
胃の中と下の間に 建つ |
CV12 中脘 |
臍 上方4寸 |
胃の中部 ※胃の募穴 八会穴の腑会 |
CV13 上脘 |
臍 上方5寸 |
胃の上部 |
胃を表す「脘」が使われているツボが続きます。
水分は小腸に近い、臍の真上。
胃エリアに入ると。
下脘は下で、上脘は上。
建里と中脘の位置が、どっち?とややこしくなってしまう私です。
ここでヒントになるのが、中脘。
中とつく漢字のツボは4寸間隔
臍上方4寸にあります。
臍から1寸ごとにツボがあります。
つまり、
中脘が4寸、ということを考えると、
自ずと中脘と建里の位置が確定します!!
巨闕 ~ 天突 9穴
CV14 巨闕 |
臍 上方6寸 |
大きな(宮殿の) 門。心窩部 ※心の募穴 |
CV15 鳩尾 |
胸骨体下端 下方1寸 |
剣状突起を 鳩の尾に例えた ※任脈の絡穴 |
CV16 中庭 |
胸骨体下端 の中点 |
宮殿の 中庭。 |
CV17 膻中 |
第4肋間と 同じ高さ |
胸元の中央。 心包。宗気の海 心包の募穴、 八会穴の気穴 |
CV18 玉堂 |
第3肋間と 同じ高さ |
君主の居所。玉座。 神殿。心臓 |
CV19 紫宮 |
第2肋間と 同じ高さ |
君主の住む 宮殿 |
CV20 華蓋 |
第1肋間と 同じ高さ |
五臓六腑を覆い、 君主の馬車の傘、肺 =華蓋 |
CV21 璇璣 |
頸窩 下方1寸 |
北斗七星の星の名。 |
CV22 天突 |
頸窩中央 | 呼吸が天に通じる 喉頭隆起=突起 |
心臓部を君主になぞらえたような、
哲学的名前が続きます。(いやだ)
東洋医学では、心=君主の官、神を主るなどど、政治的意味も絡めつつ
重要な臓と考えているからついた名前・・って感じですね。
督脈のように飛び飛びではないので、経穴の順番さえ覚えればここは乗り切れます、見ていきましょう。
解剖学的には心臓部を守る胸骨上の経穴。
心臓こそが君主だ!とはハッキリ言わないけど、
確かに奥ゆかしいあの人、ここにいそう。
みたいな名前の経穴が続きます。まどろっこしいですね。
イメージを作りました。見てみてください👇
上脘の1寸上から、心臓部への入り口に、
大きな門=巨闕があり、スタート。
君主との距離が徐々に近づいて、最後は視点が空に移るイメージがつけばいいなあ、と思いながら👆作りました。
さらに詳しく解説していきます。
中庭と膻中
中庭。
中とつく漢字のツボは4寸間隔
中脘から4寸上方。胸骨体下端にあります。
中庭の次、膻中は第4肋間と同じ高さにあり、乳中まで4寸です。
膻中それ自体が心包を意味する言葉でもあり、
八会穴の気会でもあります。
心的ストレスがあると圧痛があるなど、重要なツボなので、位置と絡めつつ覚えてしまいましょう。
玉堂 紫宮 華蓋
玉堂と紫宮、どっちが膻中の上にあるツボか、似た名前で混乱します。
が、君主に近づいてる度で進むと考えて、
ぼやっと建物っぽいな、玉のように丸い建物見えてきたかな、という玉堂よりも、
紫色がはっきり見える紫宮の方が、近いはず!です。
さらに華蓋についても、傘みたいな小さいサイズの君主個人的アイテムまで見えてきて。さらに近づいたぞ!と考えて、
膻中→玉堂→紫宮→華蓋
と近づく順番になってる!とおぼえましょう。
璇璣 天突
華蓋まできたら、傘がふわりとメリー・ポピンズのように浮かんで空に視点が移り、
璇璣という星が輝き、天へと突き抜ける・・・
ネーミングセンスにそもそも無理があるのに、
それを妄想で固めるのはさらに無理がありますが・・
これで私はなんとか覚えてみました。。
廉泉 承漿
CV23 廉泉 |
喉頭隆起上方 舌骨上方 |
廉=かど、すみ、喉仏 唾液泉のごとし。 |
CV24 承漿 |
オトガイ唇溝 中央 |
承る 飲食物=水漿 |
天突から突き抜けて、最後は喉仏、顎のツボに来て、
督脈の最後、齦交と繋がります。
天突を抜けたら2穴しかない!と思うと私はこのまま覚えられました。
任脈 流注
任脈は、骨盤内に起こり、
会陰部に出て、前正中線 腹部→胸部→前頸部を登り、喉に至り、
下顎の正中から口角をめぐり、督脈と会し、鼻翼外方から眼下の承泣にいたり、内眼に入ります。
全ての陰脈と交わり、「陰脈の海」と呼ばれます。
任脈 重要ポイント
骨度法
経絡経穴概論の教科書では、学習効率を考えて督脈・任脈を先に配置した、とあります。
正中線上を走る督脈&任脈が取穴の際の基本穴になるからと考えられます。
触診でも重要になる部分です。
前出の骨度法を合わせて覚えておきましょう。
募穴の覚え方
任脈上には、募穴が6穴あります。
中極 | 膀胱の募穴 |
関元 | 小腸の募穴 |
石門 | 三焦の募穴 |
中脘 | 胃の募穴 |
巨闕 | 心の募穴 |
膻中 | 心包の募穴 |
今まで見てきた語源イメージと覚え方を抑えておけば、バッチリ!なはず・・
合わせて下の記事もチェックしておいてください!
以上、長くなりましたが、任脈の私なりの覚え方でした。
国家試験にチャレンジ
(はき第1回-123)[経絡経穴概論]
任脈上にある募穴は、中極(膀胱)、関元(小腸)、石門(三焦)、中脘(胃)、巨闕(心)、膻中(心包)の6つですね。
(はき第1回-115)[経絡経穴概論]
難しい選択肢がありますが、これまで見てきた任脈の知識だけで解けちゃう問題です。 正解の巨闕は、中脘の2寸上、中庭の2寸下で、へその上6寸になります。
あくまで私流の覚え方ですが、勉強に勤しむ学生さんのお役に立てれば幸いです!
他の経脈の覚え方はこちら↓
解剖経穴についてはこちら↓
ともさん(^ ^)こんにちは。今日は天気がよくて布団干しに洗濯に勉強に(笑)頑張っております。今迄の経穴の確認をしていたのですが
、あまりに抜けが多くて ともさんのサイトを利用させて頂いてます!今更ですがわかりやすいですねー!どなたかが良く出来ていると仰ってましたがホントに!
おさらい中のとむでした!
とむさんこんにちは!コメントありがとうございます。
休日に勉強、偉いです~!私は経穴を授業で使うような使わないような感じになってきていて、忘れそうです。。
ブログ活用いただいてとても嬉しいです。
私も復習、頑張ります!!