手の太陰肺経、11穴。
覚えやすい区切りに分け、
語源と漢字の意味を知り、
ゴロ合わせに頼る
と覚えやすくなります。教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。カラフルにまとめてみます。ぜひ参考にしてみてください!
目次
手の太陰肺経 覚え方
私の経穴の覚え方は、
覚えやすい区切りをつけ、区切りの中で語源などで経穴を覚えて、
何度も反復して流れを覚えてしまい、
印象が残りにく、忘れやすい位置、重要なところをゴロ合わせなどで補足するようにしています。
👇参照記事
紹介していきます。
中府 雲門
まずは、最初の2穴で区切ります。
LU1 中府 |
前正中線外方6寸 第1肋間の高さ |
中焦の気の 府=集まるところ ※肺の募穴 |
LU2 雲門 |
前正中線外方6寸 烏口突起内方 |
雲のような肺の気 門=出入り口 |
肺の上部のツボです。
気血津の源=水穀の精微を化生吸収している脾胃がある中焦。
中焦から送られた気が中府に集まって、雲門から出て腕に降りていく・・
そんなイメージです!
ちなみに、中府の下には脾経のツボが終わりに近づくところでもあったりして、脾から送られてきてる感あります。
また、中府とその上烏口突起内方の雲門。
前正中線外方6寸とありますが、
前正中線の外方2寸や4寸など、ほかの経脈で骨度法を図る際に、烏口突起を触って目安にしたりします。
胃経と脾経が腹と胸何寸通るのか
が混乱してたけど…
漢字をヒントにした覚え方発明できた\( ˆoˆ )/\( ˆoˆ )/\( ˆoˆ )/ pic.twitter.com/Rpu1YxUDx1— とも@鍼灸あまし学生ブロガー (@tmotsubo) March 13, 2020
中府雲門は上の覚え方で行けば、脾経の胸ラインの直上で合わせて位置間隔が分かるとなおよいです!
天府 侠白 尺沢
LU3 天府 |
上腕二頭筋外側縁 腋窩横紋下方3寸 |
天=肺、胸 府=集まる |
LU4 侠白 |
上腕二頭筋外側縁 腋窩横紋下方4寸 |
挟む 白=肺 |
LU5 尺沢 |
肘窩横紋上 上腕二頭筋腱 外方陥凹部 |
尺骨の近く 沢=水が集まる ※肺経の合水穴 |
上腕部のツボです。
この3穴は力こぶ、上腕二頭筋の外方にあります。
天府と侠白は腋窩横紋の下方何寸なのかは、
順番で覚えましょう!
LU3 天府 腋窩横紋 下方3寸
LU4 侠白 腋窩横紋 下方4寸
肺経3番目と4番目のツボですね。
尺沢は、上腕二頭筋腱の外方。
尺沢と似た名前で曲沢というツボが心包経にありますが、
尺骨側が曲沢で橈骨側が尺沢なのはややこしいです><
尺骨のことは忘れて覚えないといけませんね。
私の覚え方は、
脈診をとるときの橈骨動脈側、太淵へつながる、外方側が肺経、とまず覚えます。
そして、肺が外邪にやられ、呼吸器系、風邪をひいたとき、
するのは、くしゃみ。
くしゃみの効果音?の定番、はっくしょん!ですが、
きょっくたく!としゃっくたく!
だったら、しゃっくたく!のほうがくしゃみっぽいな・・字面てきに。。
・・なんて思いながら、
尺沢が外方で肺経だ!と覚えています。
肺経がどこを流れているのかを意識して覚えましょう!
孔最 列欠 経渠 太淵
LU6孔最 | 尺沢~太淵上 手関節横紋 上方7寸 |
最たる 隙間、孔 ※肺経の郄穴 |
LU7列欠 | 手関節横紋 上方1寸5分 |
列が 欠けて別脈へ ※肺経の絡穴、四総穴、 八脈交会穴 |
LU8経渠 | 手関節横紋 上方1寸 |
経=脈の行く所 渠=溝 ※肺経の経金穴 |
LU9太淵 | 橈骨茎状突起 舟状骨の間 |
太い=動脈拍動 淵=深い ※肺の原穴、 肺経の兪土穴、 八会穴の脈会 |
孔最
孔最は手関節横紋の上方7寸です。
7寸なだけに、孔の字が7でできているように見えてしまう私です。
「最も」という漢字がつくと、強そうですよね。
撃退する郄穴であり間隙にある郄穴です。
肘から7寸か手関節横紋から7寸か分からなくなりそうですが、
孔最があるのは円回内筋の上。
肘寄りにありますね。
つまり、前腕は12寸なので、孔最が7寸の位置にある、というのは、半分より肘寄り、手関節から7寸ということです。
円回内筋の筋腹上にある経穴はこの孔最だけなので、筋肉と一緒に覚えるといいです!
列欠 経渠 太淵
橈骨動脈付近のツボ3穴です。脈診で拍動をとる箇所ですね。
特に太淵は、肺の原穴でもあり、八会穴の脈会でもあり、
六部上位脈診では人差し指で触れ、中指と薬指をそれにそろえる場所として、とても重要な場所です。
(この図、入学初期につくったのですが、脈に触れてる指逆ですね・・今ならわかる・・)
私はいつも列欠と経渠の順番が混同してしまうのですが、
れっけつ
けいきょ
たいえん
・・・のように、ひらがなのバトンがつながっていくイメージで順番を覚えています。
要穴は語源のイメージから覚えられます!
魚際 少商
LU10魚際 | 第一中手骨 中点の橈側 赤白肉際 |
母子球が魚の形 赤白肉際 ※肺経の榮火穴 |
LU11少商 | 母指 爪甲角の 近位外方1分 |
少=末端 商=五音で肺 ※肺経の井木穴 |
ラスト2穴は親指までそのまま最外方を流れていきます。
そして、ラストの少商から大腸経のスタート、示指外方の商陽につながります。
商というのは五行配当表の五音で、肺に該当する音。
表裏関係にある大腸に、バトンパスのように同じ漢字が使われているのは面白いですね。
(ちなみに、手の井穴はいずれも表裏関係にある経同士で同じ漢字が使われているので確認してみてください!バトンパスですね。)
手の太陰肺経 流注
手の太陰肺経は、中焦に起こり、
下って大腸をまとい、かえって胃口をめぐり、横隔膜を貫いて肺に属します。
肺→気管→咽頭をめぐって、前胸部から腋窩に出て、
上腕外側→肘窩→前腕外側→撓骨動脈拍動部→拇指球外側→母指外側端に終わります。
列欠より別れた支脈が示指外側端にいたり、手の陽明大腸経に繋がります。
国家試験にチャレンジ
(あ第19回-111)[経絡経穴概論]
肺経は中焦=中脘に起こります。また、母指末端に終わるので、正解は肺経ですね。
(はき第1回-117)[経絡経穴概論]
(はき第21回-111)[経絡経穴概論]
名前がややこしいシリーズですね。 肺経は、上腕の天府、肘窩横紋の尺沢、前腕の太淵、いずれも外側を走ります!
あくまで私流の覚え方ですが、勉強に勤しむ学生さんのお役に立てれば幸いです!
他の経脈の覚え方はこちら↓
解剖経穴についてはこちら↓
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