鍼灸学生tmotsuboです。
別ブログにて、前腕の筋肉について、解説しました。
ここまで理解したぞ!と手内筋に挑んだところ、前腕の筋肉とごっちゃになりました。
手内筋とは、手の中に起始と停止がある筋のことです。
手内筋について、よく出やすい神経麻痺を先に覚えておけば、
作用が分かりやすくなります。解説していきたいと思います。
鍼灸学生以外にも解剖学すべてを学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!
手の神経麻痺
まず、手にかかわる神経麻痺には、
橈骨神経麻痺 | 正中神経麻痺 | 尺骨神経麻痺 |
下垂手 | 猿手 | 鷲手 |
がある・・と習います。
表だけ見ても覚えられないですよね。語呂合わせがあります。
父ちゃんお化け👻で 猿は正しく わしゃ癪(しゃく)だ
(橈骨神経-下垂手 正中神経-猿手 尺骨神経-鷲手)
下垂手はお化けのうらめしや~のような手のことです。
結構テンポ良い語呂合わせなので、わたしはこれで神経麻痺は覚えちゃっているのですが、
筋肉の作用を合わせて理解しておけば、手内筋と前腕の筋が混じらず、覚えやすくなります。
それぞれ解説していきます。
橈骨神経麻痺ー下垂手
語呂合わせの「父ちゃんお化け👻」のところです。
橈骨神経麻痺が起こると、お化け手=下垂手になり、
指がだらんと下に垂れる症状がでます。
下に垂れてしまう、ということは、逆の指を伸ばす動きが出来ずに麻痺してしまっているということです。
手の甲側を走る筋は、前腕から起始し、指先で停止する橈骨神経支配の伸筋群のみです。
復習☞前腕の伸筋
橈骨神経支配の手内筋はありません。
手内筋は掌側にしかなく、手の甲側にはありません。
橈骨神経が麻痺すると、手内筋は元気ですが、手の甲側が麻痺して動かなくなるので、下垂手になるということです。
正中神経麻痺ー猿手
語呂合わせの「猿は正しく」のところです。
正中神経麻痺が起こると、猿手になります。
猿手、というのは、親指の対立運動ができないということ。
猿の手は親指が退化して4本指だけの種もいれば、5本指でも木の枝などを掴むだけに特化した指の種もいますが、
いずれも親指を対立運動させることはできないのが猿です。
ゴリラに進化すると人の手に近くなり、親指とほかの4本指を近づけて、小さい木の実を掴んだりできるそうです。
人間の私たちはもちろん母指対立ができるように進化していますが、それができなくなったのが、猿手です。
薬指と小指は動きます。
母指対立筋などの母指球筋を支配する筋が正中神経支配です。
尺骨神経麻痺ー鷲手
語呂合わせの「わしゃ癪だ」のところです。
尺骨神経麻痺が起こると、鷲手になります。
鷲手は、骨間筋が麻痺してかぎ爪のようになっている状態です。
尺骨神経が支配しているのは手内筋の骨間筋ですが、
手内筋は掌で水を掬うときやボールを持つときなど、手をふわっとさせる働きがあります。
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