鍼灸学生のともつぼです。
自律神経の伝達。
交感神経と副交感神経で、同じところもあれば異なる部分もあり、
アセチルコリンとノルアドレナリンが節前節後でどう伝わっていくのか、
ややこしくて、受容体とかも違って、難しいです。
覚え方をカラフルにまとめて解説します!
自律神経の神経伝達
自律神経の伝達を図式化すると、こんな感じ。
交感神経は節前線維が短くて節後線維が長く、
副交感神経は節前線維が長くて節後線維が短い、
というのを図に入れ込んだのがこだわりポイントです。
交感神経は胸腰系(T1~L2)。
節前→節後の伝達地点となる交感神経幹が脊柱付近にあり、そこから効果器に節後線維が長く効果器まで伸びますが、
副交感神経は頭仙系(Ⅲ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ,S2~S4)
節前線維がほぼ臓器の手前まで長く伸びるから節後線維が短いようです。
さて。
今回のブログで覚えるべき、
自律神経伝達の特徴を表にまとめると、
節前線維→節後線維 | 節後線維→効果器 | |||
自律神経節内 | 効果器が隣接する | |||
交感 神経 |
アセチルコリン | ニコチン 受容体 |
ノルアドレナリン | α受容体 または β受容体 |
副交感 神経 |
アセチルコリン | ニコチン 受容体 |
アセチルコリン | ムスカリン 受容体 |
同じなのか違うのか・・バラバラに見えて覚えづらいですね。
覚え方の前に、私の想像。
節後線維→効果器。
もしも。
副交感神経と交感神経が同じ神経伝達物質で同じ受容体だったら。
副交感神経で神経伝達があっても、交感神経で神経伝達があっても、
化学物質が作用して、それに反応する受容体があるのだから、
きっとどちらでも反応してしまいますよね。
だから、
交感神経の節後線維からはノルアドレナリンが出て受容体がα or β受容体、
副交感神経の節後線維からはアセチルコリンが出て受容体がムスカリン受容体
と異なるのではないか?というのが私の想像。
一方、節前線維→節後線維は、
自律神経節内で行われる
というのが大きな特徴です。
教科書に明記されているわけでもないのでこちらも私の想像ですが、
節前線維から放出されるアセチルコリンが確実に節後線維に至るのが、
多分膜か何かで包まれて、閉鎖的で、他の効果器に影響しない、
自律神経節内なのではないかと思っています。
私の想像。改めてこちらの表。
節前線維→節後線維 | 節後線維→効果器 | |||
自律神経節内 | 効果器が隣接する | |||
交感 神経 |
アセチルコリン | ニコチン 受容体 |
ノルアドレナリン | α受容体 または β受容体 |
副交感 神経 |
アセチルコリン | ニコチン 受容体 |
アセチルコリン | ムスカリン 受容体 |
節後線維→効果器は、交感神経と副交感神経で、バラバラじゃないと絶対ダメ!で、
節前線維→節後線維は、交感神経と副交感神経で、神経伝達物質と受容体が一緒であっても閉鎖的だから大丈夫な感じだよー
というのが伝わってきてる気がします。
この(へ)理屈で、
自律神経節での神経伝達は、同じ神経伝達物質と同じ受容体!という理屈を覚えましょう。
そして、語呂合わせ。
汗でニコニコ
ノリノリ あべ興奮
汗でニコニコ
汗ムスカ リラックス
皆さんの身近なあべさんとムスカさんを思い浮かべて覚えてください!!
国家試験問題にチャレンジ
(はき第19回-43)[生理学]
アセチルコリンとノルアドレナリンの二つで少なくとも悩んでほしい問題です。 副交感神経の節後繊維末端であれば、アセチルコリンですね。
(はき第17回-40)[生理学]
誤っているモノを選ぶ問題なので、交感神経の節前線維の受容体は、ニコチン受容体なので、これですね。
(はき第26回-150)[はり理論]
これは難しい問題ですね。 副腎髄質は節後線維が短くなったものとみなされていて、ニコチン受容体があります。
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