解剖学。
理解するのにめちゃくちゃ苦戦させられた、鍼灸学生tmotsuboです。
教科書の文章だけ、一方向からの二次元の図だけでは分かりづらいですよね。
今回は動脈・静脈についてカラフルにまとめ、
鍼灸・あん摩マッサージ指圧師の国家試験に出題された問題で力試ししてみてください。
鍼灸学生以外にも解剖学すべてを学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです。
※1年生の時に書いた記事を、2022年3月、鍼灸あマ指の国試を終えた頭で少し加筆修正してあります。
目次
心臓キホン
心臓の基本を確認しましょう。
膜、房室、弁
まずは膜です。
そして、左右の心房と心室です。
左右の房室弁は、心室に垂れさがって、先端を腱索といい、
心室筋の乳頭筋に固定され、心室の収縮時に弁が翻るのを防ぎます。
アトラスの生理学?のアプリから引用しました。
すごい映像ですよね・・弁のイメージなど、こちらで確認しましょう。
体循環と肺循環
動画で解説します。▶をクリック!!
一筆書きで覚えたい思いで作りました。
私は教科書にあるような、心臓の配置を正しくして巻き巻きにしてクロスするより、
一方通行になるようにした方が動きが見えやすく分かりやすくなるな~~と思って作りました。
肺に行けば酸素が補充されて動脈血になる、
全身に運んで肺に帰るまでは静脈血だ、というのもイメージしやすいですよね。
動脈の分枝
細かいところは省いてありますが、動脈の枝を動画で確認しましょう!▶
適宜動画を止めながら、分岐する動脈の枝を確認してみてください。
自分でズームイン、ズームアウトしたい人はこちらからどうぞ。
重要な部分を解説していきます。
大動脈弓
大動脈弓からは3本の動脈が分枝します。
腕頭動脈と左鎖骨下動脈、左総頚動脈ですね。
腕頭動脈から、右の鎖骨下動脈と総頚動脈に分かれます。
腕頭動脈が右か左か分からなくなることがありますが、
「右腕」は「最も信頼できる部下」という意味で社長の右腕!とか使ったりしますよね。
「左腕」は国語辞典ではサウスポーとか投手の意味しかありません。
俺の右腕、腕頭動脈
で覚えてます。笑
心臓は左寄りにあり、動脈弓や下行大動脈は脊柱の左側にあるので、
右側へは腕頭動脈を伸ばす必要があったのかもしれませんね。
ちなみに静脈は左右ともに腕頭静脈があるので、注意です。
インスタで心臓をアーティスティックに書かれている方がいらっしゃるのですが、
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こちらでも、大動脈弓から、3本、出ているのが分かりますね。
ウィリスの動脈輪
やたら出てくる、ウィリスの動脈輪。
脳に栄養を送る血管なので、とても重要です。
2次元でイラスト化してみます。
まあよく分からないですね。
脳に行く血管は、
前→総頚動脈の枝である内頸動脈
後→鎖骨下動脈の枝である椎骨動脈
の2本からです。説明していきます。
前述の、総頸動脈は、喉仏の高さで外頸動脈と内頸動脈に分かれ、
外頸動脈の枝には、上甲状腺動脈、舌動脈、顔面動脈、後頭動脈、浅側頭動脈、顎動脈など、脳の外のを栄養する動脈があります。
対する内頸動脈の枝には、眼動脈、前大脳動脈、中大脳動脈、後交通動脈など、脳の中と目を栄養する動脈があります。
そんな脳を栄養する「前」の動脈、内頸動脈をアトラスのアプリで3Dで見てみると、
確かに総頚動脈から分枝した内頸動脈が、脳頭蓋の中へと向かっているのが分かります。
脳を栄養する「後」の動脈、椎骨動脈をアトラスのアプリで3Dで見てみると、
椎骨動脈が、頸椎の横突起を通って上行し、頭蓋骨内の後ろの方で左右合流し脳底動脈となり、また左右に分かれて後大脳動脈となっているのが分かります。
この前後のイメージを保ったまま、先ほどの2次元の図。
ちょっと3Dで理解できませんか??
鎖骨下動脈
鎖骨下動脈の枝は、椎骨動脈、内胸動脈、甲状頸動脈、肋頸動脈。
ゴロを調べると「鎖の ツ ナ コ ロッケ」が出てきてとにかく有名です。
語呂+エリア的に首や内胸っぽい名前
ということで、4択なら判別がつきます。。
腋窩動脈
鎖骨下動脈が第一肋骨を越えると名前が変わり、腋窩動脈となります。
腋窩動脈の枝は、最上胸動脈、胸肩峰動脈、外側胸動脈、肩甲下動脈、前上腕回旋動脈、後上腕回旋動脈。
こちらもゴロを調べると「さ き が け 前 後」が出てきます。(しかも心臓からの順番に並んだ語呂で、Wikipediaに載ってます。)
こちらも、語呂+腕や外胸ぽい名前。
なんとか4択で解ける感じ。。
腋窩動脈はそのあと上腕動脈となり、肘窩で橈骨静脈と尺骨動脈になります。
ここは骨と同じ名前なので、、ざっくり覚えておけば、大丈夫です。
腹大動脈
大動脈弓から下行した動脈は、胸大動脈→腹大動脈となります。
横隔膜の上、胸大動脈の枝には、
臓側枝:食道動脈、気管支動脈
壁側枝:肋間動脈、上横隔動脈
があります。
食道、気管支、肋骨、上横隔、いずれも横隔膜の上なので覚えやすいですね。
横隔膜の下、腹大動脈の枝を図示するとこんな感じです。
動脈では一番ややこしいところではないでしょうか。。
特に、腹腔動脈。
この分枝が理解出来れば、最強です。
まずは臓腑の位置関係です。
肝臓、脾臓、胃、膵臓、十二指腸が登場します。
横隔膜の下の臓器ですね。
胃の後ろの黄色みのあるのが膵臓、その先端で豆みたいな形なのが脾臓、胃の出口指12本分の管が十二指腸です。
この位置関係を動脈に着目できるように、私なりに簡略化すると、こちら。
腹腔動脈からは、脾動脈、総肝動脈、左胃動脈の3本が分枝します。
ゴロ:服食う?!悲壮感ひい!(腹腔、脾・総肝・左胃)
で覚えています。悔しい時の服食う悲壮感です!
左胃動脈はホントは「さいどうみゃく」と呼んで「ひい」ではないですが、覚えやすいので・・
あとの動脈は、右と左で吻合したり、色々ゴチャゴチャしていますが、
腹腔動脈の分枝は最低限覚えて、あとは、必要に迫られたら覚える、で大丈夫だと思います。
下半身の動脈は、解剖経穴と一緒に覚えれば、主要な血管は覚えられます。
割と名前の通りな血管が多いので、説明は省きます!
国家試験問題にチャレンジ
(はき第18回-22)[解剖学]
門脈は静脈なので、構造はもちろん静脈ですね。 顔面の静脈は弁が豊富は聞いたことがないですが重力で心臓に戻りやすいところなので逆流を防ぐ必要もない気がします。 毛細血管は物質交換のための内皮だけ、単層扁平上皮だけで構成されています。 心臓に近い大血管では弾性繊維のほうが多いです。
(あ第7回-29)[解剖学]
右房室弁が三尖弁、肺動脈弁と大動脈弁が半月弁、左房室弁が二尖弁・僧帽弁ですね。
(はき第13回-27)[解剖学]
左右の対をなすのは左右に2個ある腎臓の腎臓脈、そのほかの選択肢は対をなさないですね、
(あ第26回-20)[解剖学]
内頸動脈は目と脳に行く動脈なので、正解は眼動脈です。 舌とあごは外頸動脈、椎骨動脈は鎖骨下動脈ですね。
(あ第22回-25)[解剖学]
脾静脈は門脈を経由して、肝臓へいくので、直接下大静脈には注がないですね。
(はき第19回-24)[解剖学]
正解は上腸間膜静脈→門脈ですね。 奇静脈が注ぐのは上大静脈、内頸動脈が注ぐのは腕頭静脈、精巣静脈は右は直接下大静脈に、左は腎動脈に注ぎます。
(あ第12回-32)[解剖学]
下腿と大腿の内側部から血液を集めて大腿静脈に注ぐのは大伏在静脈です。
以上、参考にしてみてください!!
静脈はこちら
胎児循環はこちら
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