東洋医学概論で、気・血・水や五臓六腑が複雑に生理・病理で絡んできて、
ちょっと分かりにくくなってきている鍼灸学生tmotsuboです。
教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。
「津液」について、生理をカラフルにまとめてみます。
鍼灸・東洋医学を学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!
津液の化生と運搬
津液の生理について、
- どの臓器で化生されるか
- どの臓器で運搬されるか
という視点で見ていくと、その関係性がわかりやすくなります。
そして、津液の病理は 化生と運搬 のどちらかの異常、と理解できます。
解説していきます。
化生
津液は津と液の総称で、厳密には区別されるものです。
津=さらさら動きやすい。陽的。全身を循環し、皮膚、肌肉、九竅に散布し、体外には汗、涙、唾として現れる。
液=ねばねば流動性が低い。陰的。関節、臓腑、脳、骨、髄の滋潤をする。
どちらも飲食物から化生され、
津⇔液 と相互に転化するため、「津液」と一緒にして論じられます。
どっちが津でどっちが液か?
というのが問われることもあるのでややこしいので覚え方を。
津は「筆でしめらせた潤い」というのが語源です。漢字のつくりが一緒ですね。
興味津々の津々はさらさらこんこん興味が溢れ出ることを指す言葉のようです。
全身をさらさらこんこんあふれて陽的に循環し、汗や涙、唾となる津のイメージとつながりますね。
液はつくりが夜ですが、月が出てまた昼になり、また月が出る。という「亦+月」から出来た漢字です。漢字のつくりの時点で陰ですね。
さんずいがつくと、固体になりまた水になり、また固体になるということを表しています。
津よりは固体にちかいねばねば要素もあり、関節や髄としてとどまりやすいと考えればいいでしょうか・・!
そんな、津液の生成。
飲食物から得られます。
脾の運化によって胃・小腸・大腸で飲食物(水穀)から津液は吸収されます。
飲食物が基本です。
そして、運搬される中で、再利用される津液もあります。
運搬
津液は、脈中で血の構成成分となったり、脈外で全身を滋潤したりしています。
三焦を通り、肺に運ばれ、全身に輸布され、一部は汗や呼気で排出され、
肝の疏泄の補助を受け、全身を巡り腎まで運ばれ、腎は津液を不要なものと再利用できるものに分け、
不容なものは尿、再利用されるものは肺に送られます。
以上が津液の運搬でした。
国家試験にチャレンジ
(はき第12回-100)[東洋医学概論]
心によって促進されるのは血なので、血を構成する津液も促進されそうですが、他の選択肢が誤っていないので、答えになりますね。
(あ第19回-102)[東洋医学概論]
水穀の精微、気血津を生成する脾が正解です。
あくまでも私流の覚え方ではありますが、勉強に勤しむ読者さんのお役に立てれば幸いです!!
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