光があれば影がある、表があれば裏もある、人生山ありゃ谷もある・・
東洋医学でいう「陰陽」の考え方ですね。
鍼灸学生tmotsubo、
陰陽の「対立・互根・制約・消長・転化・可分」
のうち、陰陽可分がちょっと混乱します。
「陰中の陽」と「陽中の陰」
ってどっちがどっちか分からなくなりませんか?
陰中の陽って、、陰なの?陽なの?
「○中の△」っていう日本語、わかんないのです。
そして、五臓(肝・心・脾・肺・腎)も陰陽可分されて、
陰中の陽とか陰中の陰とか。。。更に分からない。
徹底的に解説して、簡単に覚える方法を編み出しましたので、ご紹介していきます。
教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。カラフルにまとめてみましたので、鍼灸・東洋医学を学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!
目次
陰陽可分とは
まず、陰陽可分とは、
「陰陽に分けることが可能である」ということ。
陰と陽の関係だ!と説明できる、対称的な2つの組み合わせがあって、
分けられたものがさらに、2つの対称的な組み合わせで説明できれば、
極論、無限に枝分け出来ますよ~という考え方です。
なんだか細胞分裂みたいです。
この中でも、とくに最初の枝分かれを、
陽中の陽
陽中の陰
陰中の陽
陰中の陰
と表現したりしています。陽やら陰やら・・
よく出される陰陽可分の例
次に、陰陽可分のよく出される例を挙げてみます。
①太陽と月
太陽が陽、月が陰です。
そして陽の太陽には、陽的な快晴もあれば陰的な曇天もあります。
陰の月にも、闇夜を照らす陽的な満月もあれば、陰的な真っ暗な新月もあり、陰陽可分ですね。
快晴は陽中の陽、曇天は陽中の陰、満月は陰中の陽、新月は陰中の陰になります。
②昼と夜
今度は朝→昼→夕→夜・・
と流れのあるパターン。
陰中の陽→陽中の陽→陽中の陰→陰中の陰→・・
と陰陽の消長・転化が繰り返される流れになっています。
また、太極図は、陰陽の消長・転化・可分を表すとされるのですが、
陽が強くなっても陽の中に陰●があり、後に陰に転じる
陰が強くなっても陰の中に陽○があり、後に陽に転じる
ということで、陰陽の消長・転化・可分の性質がよりわかりやすいですね。
これらを踏まえた上で、五臓の陰陽可分について、見ていきましょう。
五臓の陰陽可分
五臓の陰陽可分について見ていきましょう。
ぱっとこれを見ても覚えにくいですね。覚え方2通りを解説していきます。
①五行配当の陰陽消長で考える
五行配当で考えると、五臓の陰陽がわかりやすくなります。
季節や方角のイメージってとっても大事で、
対応している臓器の性質や陰陽にも関わってきてますね。
しっかりイメージしておけば、○中の△ってなんだ?と日本語には引っ張られないはずです!
②上半身を陽、下半身を陰とし、奇数=陽、偶数=陰と考える
基本は上半身が陽で下半身が陰。
陽中の上半身にあるのが、心臓と肺。
陰中の下半身にあるのが、肝臓と腎臓。
になります。
さらに、奇数個の臓器か、偶数個の臓器かを見ていくと、
肺と腎は左右2個ある臓器→偶数の陰。
心臓と肝臓は1個の臓器→奇数の陽。
ということで、
以上、陰陽可分の解説でした!!
国家試験にチャレンジ
ここまで押さえたうえで、国家試験に出た問題にチャレンジしてみましょう!
(はき第8回-97)[東洋医学概論]
正解は「3.陰陽消長」です。 陰陽可分は陰と陽に分けても更に分けられること、陰陽転化は陰が極まると陽に、陽が極まると陰にかわること、陰陽制約は陰陽がバランスを取り合うことですね。
(はき第29回-92)[東洋医学概論]
陽中の陰の臓は、上半身にある陰的な臓で、肺。肺=金が剋するのは、木=肝。肝の生理作用は疏泄です。
以上、あくまでも私流の覚え方ではありますが、勉強に勤しむ読者さんのお役に立てれば幸いです!!
いつも拝見させていただいてます。めっちゃわかりやすいです!!ありがとうございます
どうぎょうめぐみさま
いつもご覧いただきありがとうございます!
わかりやすくてよかったです!