頸・腕・腰・仙骨 神経叢の簡単覚え方!イラストと筋肉でわかりやすく理解!解剖学

頸神経叢
腕神経叢
腰神経叢
仙骨神経叢

理解するのにめちゃくちゃ苦戦させられた、鍼灸学生tmotsuboです。

頑張って、図を自分で作ってみて、語呂とかも作ってみて、それでやっとなんとなく覚えました。

教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。にまとめてみます。

鍼灸学生以外にも解剖学すべてを学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!

※1年生の時に書いた記事を、2022年3月、鍼灸あマ指の国試を終えた頭で少し加筆修正してあります。

神経叢キホン

まずは、神経叢のキホンを押さえましょう!!

頸神経だけ8対

後頭骨と第1頸椎から出るものを第1頸神経として数えるので、

第7椎骨の 上 から第7神経
第7椎骨の  から第8神経

が出ます。首の骨は7個だけど、首からでる神経は8対です。

胸椎以下は同じ番号の脊椎の  から出るので注意ですね。

 

前枝が絡んで神経叢をつくる

肋骨に沿って出る神経は、基本前枝も後枝も絡まないけど、

神経枝、肋骨の端のT1とT12の枝、神経の枝、骨神経の枝は、絡んで神経叢をつくります。

前枝←は絡んでいて神経叢を作りカラフルですが、

後枝→は絡んでいないですね。

 

脊椎の後ろ側にあるものといったら背筋くらいなので、、

前枝のほうが筋肉の支配神経などとして重要で覚えることが多いわけです。

その前枝の神経叢がややこしい。後述していきます。

 

前角後角⇔前根後根⇔前枝後枝⇔筋枝皮枝、椎孔⇔椎間孔 言葉の違い

前後ばっかでややこしい。

ここは図とスライドを使いながら説明していきます。

前角後角、前根後根、前枝後枝、筋枝皮枝、椎孔椎間孔

言葉の違い、チェックしてみてください!

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神経叢解説

神経叢の全体図です。

が筋枝、が皮枝です。

このPreziって無料で作れるサイトが、ズームインとズームアウトが出来てお気に入りです。(ただこの図は作りづらかった)

パソコンのほうがズームしやすいかもしれないです!!拡大縮小してみてください。

以下でそれぞれの神経叢について解説していきます。

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頸神経叢のポイント

C1~C4で構成される

「頸」神経叢という名の通り、構成される神経は頸椎から出ています。

ゴロ:石(1・4イシ)のような首!

と覚えています。スマホでガチガチで石のように固い首、という語呂です。

 

頸神経ワナが舌骨筋の運動を支配

アトラスのアプリなどで骨だけにすると、

首の前側に宙ぶらりんになっている舌骨

骨はキホン骨同士で関節を作り支え合いますが、

舌骨は靭帯と、上と下から舌骨にくっつく筋肉によって支えられています。

その舌骨筋群は舌骨筋群と舌骨筋群に分けられ、

舌骨筋は、脳神経(顔面神経と三叉神経)によって支配されますが、

舌骨筋は、C1~C3 が絡まる頸神経ワナによって支配されます。

確かに首と舌骨の位置は近いですよね。

舌骨筋群については別記事を作成予定です。

C2の前枝と後枝

全脊髄神経のなかで、C2だけ

前枝だけでなく、後枝も覚えた方がいいです。

C2枝 頭神経
C2枝 頭神経

アトラスで見ると大後頭神経は後上方へそのまま伸びていますが、

頭神経は前方からちょっと出て外側にいった後、

ぐいいんと後ろに行っているのが分かります。

「前」枝なのに小「後」頭神経てややこしいですね。

大小どっちが前後なのか覚えづらいですが、

上腕骨大結節・小結節がどっち前だっけな、と同じ覚え方。

上腕骨、橈骨、尺骨、手の骨の学生向けカラフル図解! 国家試験対策も│解剖学

小さいもの順みたいな感じで小が前。と覚えましょう。

外側から後ろに回って、後頭部では大後頭神経の外側を支配します。

 

横隔膜を支配する神経が頸神経叢からでている

肺の下にある横隔膜。

膜といいつつ、焼き肉ではハラミと呼ばれる通りの分厚い筋肉ですが、

この筋肉を支配する横隔神経は神経叢から伸びてます。

アトラスのアプリで見ても首から伸び~~~て横隔膜を支配していますね。

横隔膜が胸エリアにあるので胸神経と勘違いしやすいですが、

横隔神経は頸神経からであることが注意です!

ちなみに、事故で頸髄損傷になると、この横隔膜を支配する神経が無事かどうかで人工呼吸器が必要かどうかが決まります。

首大事です。

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腕神経叢のポイント

C5~T1で構成される

腕神経叢という名前の通り、主に腕の筋肉を支配している神経が絡まっているのが、腕神経叢です。

腕を支配する神経は、から出ています。首を痛めると腕にしびれが出たりします。

覚え方は、

ゴロ:濃い(5・1コイ)腕の神経叢!

濃いのは腕の毛なのか、皮膚の色なのか、とにかく腕は濃い!と覚えています。

筋枝がほとんど。筋肉で覚える

腕神経叢は複雑で覚える気が失せますが、

筋肉と一緒に覚えたら、イメージつきやすいです(後述

前腕、上腕、回旋筋腱板の筋肉の支配神経が頭に入っていれば、全部正確に覚えなくても・・なんとかなります。

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腰神経叢のポイント

T12~L4で構成される

肋骨に沿う胸神経の前枝は神経叢をつくりません。

ですが、ギリギリ肋骨の下から出る胸神経ラストのT12は、

腰椎から出る腰神経とともに腰神経叢に交じります!

そんな腰神経の覚え方は、

T12~L・腰(う)まで

です!

神経名を覚える

腰神経と仙骨神経は支配領域が近いため、混同しやすいです。

そのため、支配神経が腰神経叢か、仙骨神経叢か、どちらからでているかが区別出来ることが重要です。

そんな腰神経叢のゴロがこちら。

ゴロ:の低い超(骨下腹・腸骨鼠経)偉大()な外国()大体(大腿)閉鎖的(閉鎖)!

鎖国していた日本は海外からこんな評価受けていたらいいよね!みたいな語呂です。。

仙骨神経叢のポイント

L4~S4の階段式の神経叢

仙骨から出ている神経叢。

図にして見て分かりましたが、階段式になっています。

他の神経叢に比べるとあんまり複雑に絡んでいないですね。

それはズバリそのままろに神経が走るから・・?と思っています。

腰神経叢は前、仙骨神経叢は

仙骨神経叢自体は枝で構成されていますが、

ぐるっとろに回って、臀部や腿裏を支配します。

腰と仙骨、それぞれの神経叢を比較してみましょう。

腰神経叢
仙骨神経叢

腰神経叢は前に伸びて、仙骨神経叢はろに伸びているのが分かりますね。

腰神経と仙骨神経叢を一緒に見てみると・・

はっきり前後に分かれていますね。

 

仙骨神経叢と腰神経叢は混同しやすい、と先述しましたが、

仙骨神経叢の支配神経はで腰神経叢が前!と理解していれば、

おしりの筋肉を支配する上殿神経下殿神経

お尻にある梨状筋で圧迫されやすい坐骨神経

大腿神経

仙骨の穴から鍼をして刺激する陰部神経

はいずれも仙骨神経叢の神経だと分かりますね!!

 

坐骨神経は一本に見える

坐骨神経=総腓骨神経+脛骨神経

で、坐骨神経は2本の神経からなるのですが、1本の神経に見えます。

坐骨神経と言われたら、脛骨神経も総腓骨神経も含まれることに注意しましょう。

 

以上。

簡単にですが、それぞれの神経叢の要点をざっくりお示ししました。

腕神経叢で触れましたが、神経の勉強に入る前に、私は筋肉の勉強を済ませてからのほうがいい!と感じています。以下述べていきます。

神経叢の勉強の失敗

筋肉と神経を同時期に勉強しなければならなかった私。

私は筋肉を先に勉強するべきだと感じました。

失敗したなあ、と感じた理由を述べてみます。

神経がどこを走るかイメージしにくい

腕神経叢を例にとってみると、上中下やら、後ろ内側外側やら、2次元の絵では理解しずらい部分がどうしてもあります。

教科書がこれだぜ・・

かといって、3Dのキレイなアトラスアプリを見ても、今度は再現度が高すぎてシンプルには理解しずらいです。

神経を先に学ぼうとすると、何がどこを走るのか、イメージしづらいと感じました。。

そして、神経叢、絡んでいるのは分かったけど、簡略図にしてシンプルに示したものないのか?!ない!!というのがありました。

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3Dでイメージしやすい筋肉がヒントになる

例えば「橈骨神経」

骨を先に学んでいるので、
「前腕部、橈骨周辺を走る神経だな・・」
と名前からイメージできます。

骨をベースに神経を学ぶと、ここで止まり。

この先が混乱。

橈骨周辺までどこを通るかとか、後ろ側ってなんだ?あんまりよくわかりません。

 

これが、筋肉を学んでからだと。

筋肉の3Dイメージはしやすいですよね。

神経は紐わちゃわちゃだけど、
筋肉は、勉強すれば、3Dでドン!と思い浮かぶはずです。

教科書で勉強すると、ひとつの神経ごとに、支配筋肉がまとまって表になっているので、

橈骨神経支配の筋肉はこれ!というのが分かります。

 

上腕三頭筋とか、前腕の伸筋群が橈骨神経支配なんだな、ってわかったら、

橈骨神経が腕神経叢の「後側」になっているのもちょっと理解しやすくないですか?

筋枝だけでもわかっておくと、分かりやすいはずです!

一対一対応の筋肉がある

筋肉名はそこまで多く感じないのに、
神経名って多く難しく感じます。

筋肉名はなじみがあるものも多く、自分で動かして確かめられるので、位置で覚えられますが、
神経は名前も似ていて、見えないし触れないし、分かりづらいですよね。。

 

覚えやすい筋肉を覚えてしまってから、神経を覚えれば、

どこを走るのか、筋肉がランドマークとなって教えてくれるので、けっこうするする理解しやすいなと感じた私です。

筋肉⇔支配神経 が思い浮かぶように勉強しておきましょう!!

国家試験問題にチャレンジ

(はき第7回-30)[解剖学]

Correct! Wrong!

語呂合わせを思い出しましょう!!

(はき第13回-30)[解剖学]

Correct! Wrong!

これも腰神経叢の語呂合わせから、腰神経叢を省けば導けます。

(はき第16回-28)[解剖学]

Correct! Wrong!

大後頭神経は前枝からなる頸神経叢ではなく、後枝からできていました。

(はき第19回-27)[解剖学]

Correct! Wrong!

頸神経だけ、8対ありました。

(はき第26回-24)[解剖学]

Correct! Wrong!

腕神経叢は上中下や内側外側後ろ側を覚える必要があります。 筋肉のイメージを持ちながら、理解しましょう!!

筋肉と支配神経を一覧にまとめました↓

【筋肉一覧】起始停止、支配神経、作用から筋肉名を逆引き検索!解剖学

脳神経の覚え方はこちら↓

脳神経12対の一覧と覚え方!感覚神経、運動神経、交感神経のゴロ合わせ!解剖学

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伝導路の覚え方とゴロ!錐体路、脊髄視床路、後索路を限りなくシンプルに分かりやすく図解!

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6 Comments

ハットリマユミ

国試に向けて鍼灸勉強してます。
筋枝皮枝わかりやすくて、助かります勉強になります。

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tmotsubo

ハットリマユミ様
コメントありがとうございます。
参考になったようでよかったです!国試に向けて頑張ってください。

返信する
mk

仙骨神経叢の覚えるべきポイントという項目の中で総脛骨神経となっているのは総腓骨神経だと思います。
とてもわかりやすい内容で勉強になります。

返信する
tmotsubo

mkさま
ご指摘ありがとうございます。細かいところまで見てくださって・・私は1年くらい気づきませんでしたので申し訳ないです(-_-;)
修正いたしました。
勉強のお役に立てたのであれば良かったです。

返信する
佐藤ウィルキンソン

本当に分かりやすくて大号泣です!!テスト頑張ります!!多くの時間をかけてまとめてくださってありがとうございます。

返信する
tmotsubo

佐藤ウィルキンソン様
コメントが嬉しくて私も大号泣です!!
テスト頑張ってくださいね!!

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