舌の脳神経。
理解するのにめちゃくちゃ苦戦させられた、鍼灸学生ともつぼです。
教科書の文章だけでは分かりづらいですよね。
覚え方を私なりにカラフルにまとめてみます。
鍼灸学生以外にも解剖学すべてを学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!
舌の脳神経
舌は、味覚を受け取り、口に入れたものの触感を感じ取り、自分の意志で動かすことができます。
支配神経を表にすると、こう。
味覚 | 感覚 | 運動 | |
舌根 | 舌咽神経 | 舌咽神経 | 舌下神経 |
舌体 | 顔面神経 | 舌神経 (三叉神経の 下顎神経の枝) |
舌下神経 |
図にしてみます。
舌全体の運動は舌下神経が支配します。
脳神経には感覚性、運動性、副交感性がありますが、
舌下神経は運動性だけの神経です。
舌下神経、という名前から舌に関わる神経と分かりますが、
その名の通り舌の運動を一人で縁の下で踏ん張ってつかさどっています。
また、舌が受け取る感覚には特殊感覚の味覚と、触覚がありますが、
いずれの感覚も喉に近い舌根は舌咽神経支配ですね。
舌咽神経はその名の通り、舌の後ろ~咽頭付近を主に支配しています。このエリアは舌咽神経が譲らないです。
ややこしいのが、顔面神経と三叉神経。
顔面神経は、主に表情筋を動かす運動性の神経ですが、一部舌に伸びて、味覚を脳に届けています。
私は顔で味わう!と覚えています。
楽しそうに顔面からケーキにダイブさせてるイラストがいらすとやさんにありました。。
三叉神経は3つの枝に分かれて、顔全体の痛みや触覚などの感覚を広く受け取ることがメインの働き。
運動性としては咀嚼筋の運動に関わっています。
舌の感覚は3つの枝のうち下顎神経から伸びた舌神経が受け取ります。
舌体も顔の一部として感覚を受け取っているのでしょう!
舌乳頭
舌の粘膜には無数の突起がありますが、それを舌乳頭と呼びます。
所在 | 味蕾 | |
糸状乳頭 | 舌背に密生 | 無 |
茸状乳頭 | 糸状乳頭間に散在 | 少 |
有郭乳頭 | 分界溝の前に1列に並ぶ | 多 |
葉状乳頭 | 舌体の後部側面 | 有 |
これも図にしてみました。
ちなみに、「有郭」とググると有郭乳頭ばかり出てくるので、
「有郭」という言い回しは舌乳頭独自のものと考えられます。
「郭」は城の外囲い、砦、特定の一定区画を表し、城郭や輪郭という熟語で使いますが、
舌でも舌体と舌根を分ける分界溝の前にあり、列に並んで砦のようになっていることを「有郭」と呼んでいるのかもしれないですね。
味蕾の有無は、
糸だけが食べても味がなくて、茸キノコと葉は味が有る
と覚えましょう!
脳神経の覚え方は別記事でも確認してみてください!
国家試験問題にチャレンジ
(はき第14回-21)[解剖学]
分界溝の前に並ぶのは有郭乳頭です。
(はき第26回-25)[解剖学]
舌の痛覚は三叉神経の下顎神経の枝、舌神経ですね。 舌の運動は舌下神経、角膜の痛覚、顔面の触覚はどちらも三叉神経です。
(あ第21回-31)[解剖学]
すごくシンプルな問題ですが「顔で味わう」ので顔面神経が正解ですね。
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