鍼灸学生、あマ指も取れる学科だったら、
あん摩、マッサージ、指圧をやりますよね。
困るのは試験。
私の学校では、施術の一連の流れを覚えて、
順番通りにテストでやらなければなりません。
練習をするのはもちろんのことなのですが、
これを知っていたら覚えやすいぞという私なりの、手順の覚え方のコツを書いていきます!
手順の覚え方
私の通う学校は、あん摩・指圧・マッサージの3つのうち、
あん摩に力をかける学校です。
座もみ、横もみ、うつ伏せ、仰向けと、あん摩を受ける患者さんの体勢や部位に応じて手順が異なり、
技術を習得することよりもその順番を覚えることにかなり苦労させられました。
そんな私も手順を覚えきり、迎えた3年生のあん摩の総合試験。
それをつい先日終えた頭で書いていきます。
マッサージや指圧に手順がある場合でも通じる話があると思うので、
書いていくのはあん摩の話がメインになりますが、あん摩マッサージ指圧をするすべての人の参考になれば幸いです!
左右で覚えない
あん摩に力をかける学校のあん摩の授業。
手順を細かく載せた専用の教科書があります。
3年目にして、改めて見ると細かく書いてあるな~~と驚きと発見があるのですが、
1年生の頃はなんて分かりづらい教科書なんだ、と思っていました。
というのも、実際にやるのは左右なのに、
教科書に書いてある姿勢や使う手は、
「右側」をやる場合のやり方のみ。
左側をやるときは教科書の反対の手や姿勢でやればいいだけのことなのですが、右を左に変換するのに結構混乱していました。
例えば、この図。赤が施術者で青が患者役としましょう。
(対照的な色付けにしてみたらなんかSNSで見たことあるような図になってしまいました・・)
教科書には、図と共に、
「患者さんの側臥位右側をやるときには、左足を立てて右足を床に付け、左手で右肩を揉む」
と教科書に文章があります。
であれば、左側をやるときは??
「患者さんの側臥位左側をやるときには、右足を立てて左足を床に付け、右手で左肩を揉む」
と全部が逆になるのですが、
文章を見比べていても右やら左やら本当に合ってる?ってなってきますよね。
体を左側仕様にしようとしてももちろん混乱します。
右を左に置き換えるだけなのに。混乱してきませんか?
練習量で無理やり体に覚えさせるも、混乱が私は3年生まで続きました・・
今では、右左で覚えると、どちらでやるのか分からなくなるので、
頭側&足側、内側&外側
などと、左右で共通する方向で覚えています。
先ほどの図。
患者さんの頭側&足側、に置き換えると、
「患者さんの側臥位をやるときには、患者さんの頭側の足を立てて、足側の膝をつけ、頭側の手で肩を揉む」
となり、左右共通で覚えられます。
右左で覚えようとすると右左を二通りとして暗記することになり、
覚えても覚えても右左が混乱しますが、右左で共通する方向で覚えれば、
一通りで済み、混乱も少なくなります!
手順を早送りで声にして覚える
手順の流れを覚えるコツは、細かい技術は後回しに、
流れだけを早送りにして何回も繰り返すこと。
そして、手順に名前を付けて声に出して覚えること。
私の場合、
「軽擦したら、肩のコリを把握、母指揉捏して姿勢変えて、手前に引いて・・」
「前に腕やって止めて、握手グルグル、セクシーポーズ、腕回してブルブル」
などと、好き勝手に手技に名付けて唱えながら手順を覚えました。
経穴を覚えるとき、一つ一つの位置を覚えてからじゃないと流れは覚えられない!という人は少数派ではないでしょうか。
大抵の人は、手先から顔に向かう、など大雑把に流れを覚えてから、位置や効果などを覚えるはず。
それと同じで、手順は早送りにして、全体として上→下なのか、内→外なのか、などとどんな流れでやっているかを把握したら、
手順に名前を付けて唱えながら覚えると、順番は覚えられます!
なるべくなら動画を撮影させてもらう
授業では先生のデモンストレーションがあります。
私はその一度きりではメモが取り切れないし、
メモを取るために教科書に目を落としていると姿勢が見えないしで、
実技のデモンストレーションは大事な情報を取りこぼしている感しかありません。
なるべくなら、残したい。動画で。
そして繰り返し見るのが一番勉強になります。
取りこぼしはなくなるし、
静止画の教科書からはわからない体重のかけ方が分かるし、
忘れた頃に確認すると、リアルタイムでは心に響かなかった先生の言葉も、
「こんな大事なこと言ってたのに全然覚えてない!見返しておいて良かった」
ということもあります。動画と実技の相性はとてもいいです。
ですが、動画が流出すると技術が流出するも同じな事なので、学校側・指導側がNGを出すことが普通でしょう。。
授業で教わる先生がダメでも、別の先生なら補講の時間に教えてくれて撮らせてもらえることがあったり、
先輩に教わる機会を設けて動画を撮らせてもらうこともできたり、色々あの手この手でなんとかゲットできることもあります!ゲットしましょう!
上達のために
順序を覚えたら、次は技術向上。
正直、私は順番に覚えるのに必死で、技術は何がいいのか悪いのかよくわからないまま自分の思うままにやっているだけで終わってしまったと思います。
が、それでも3年間頑張ったので、私なりの技術向上のコツを書いていきます。
色んな学生とやる!!
順番を覚えたら、
順番が合ってるかどうか指摘できる相手、つまりクラスメイトにとにかく練習あるのみ!
そして、学生同士でやると、同じことを習った者同士なのに、
圧の入れ方や揉み方が全然異なります。
その人の上手さはどういうところからなのか、
不快に感じるのはなぜなのか、
などなど、受けながらいろんなことを感じ取りましょう。
そしてなるべくならその人に伝えてあげて、自分の良いところ悪いところも教えてもらえるといいですね。
(なかなかハッキリ言えないところをキチンと言ってもらおう)
先生にフィードバックをもらう!!
そして、自分より経験値が高い人にも見てもらい、どこがいいのか悪いのかフィードバックをもらうことも大事です。
私がよく言われた自分の至らない点は、
体重移動が少ない
肩が上がる
手首の動かし方が小さい
などなど。
クラスメイトには言われたことないのに!と思いつつ、やはり先生はみているところが違うなと感じました。
ちなみに私は自分の体重を支えるのが苦手でひ弱で、そりゃ体重移動毎度指摘されるよな、という感じです。
先生が練習相手だったらめちゃくちゃ成長できそうだな~と思いつつ、指摘がもらえる機会は必ず見ていただいてました。
自分を揉む!!
自分の手技を受けてみたいと思っても、自分のは受けられない!というのは永遠の課題ですよね。
ですが、足や腕など、自分の体でも手の届く範囲で揉むことはできます。
そして圧加減や指の当て方の感じ分けなど、自分の手の感触を知ることができます。
私は腕が結構敏感で、人に揉まれると痛いのですが、その分、不快にならない指の当て方などの研究に使えて、良く揉んでいました。
順番を覚えて終わりにしない
最後に、目的を忘れないこと。
治療のために覚えるのであって、
テストのためでは決してないはずです。
患者さんにとって、嫌な触り方をしない、不快にさせない触り方、揉み方を身に付けることが目的のはず。
私はずっと苦手でしたので、苦手な人の気持ちはよおく分かります。
順番はちゃちゃっと覚えて、一人でも多くの人を癒せる技術を磨くことに注力してください~!
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