東洋医学概論で、気・血・水や五臓六腑が複雑に生理・病理で絡んできて、
ちょっと分かりにくくなってきている鍼灸学生tmotsuboです。
教科書は文字ばっかりでイメージしづらいですよね。
自分なりに、まずは、「気」について、その分類と生理・病理についてカラフルにまとめてみました。
鍼灸・東洋医学を学ぶ学生さんのお役に立てれば幸いです!
目次
気の分類
まずは、基本から。
気がどこから作られるかで分けると、
先天の気 と 後天の気
があります。
機能で見ると、先天の気には原気があり、
後天の気には宗気、営気、衛気があります。
これが、どこから作られて、どういう働きをしているのか・・
きちんと理解して、整理しましょう。
気の生成と運搬
気の生成と運搬について、まとめたのが、こちらです。
気の病理を理解するさいに、
- どの臓器で生成されるか
- どの臓器で運搬されるか
という気の生理がとっても重要になってくるので、
生成と運搬について、しっかり理解しましょう。細かく見ていきます。
先天の気=原気
生成
まずは、先天の気である原気の生成から。
原気は、いわゆる元気のことでもあり、エネルギーの原動力。
腎に貯蔵されている先天の精
から化成されており、臓腑の生理活動の源となります。
両親からもらった先天の精から作られているので、先天の気、ということです。
また、腎には、納気という、呼吸を深く吸い込ませて「納める」のを助ける作用があります。
運搬
腎で化成された原気。
その、通り道となるのが、三焦です。
原気は、
三焦
を通り、全身に分配され、臓腑の気として機能します。
臓腑の気はほぼほぼ原気、ということですね。
後天の気=宗気 衛気 営気
生成
後天の気である、宗気 衛気 営気は、
2つのものが合わさって化成されています。
「呼吸によって得られる清気」
と
「飲食物から得られる水穀の精微」
の2つが合わさって、肺で後天の気は化成されています。
先天の気と比較すると、
生まれた後に得られるものから化成されているので、後天の気、ということですね。
運搬
肺で化成された後天の気は、心肺の推動によって、全身へ運搬され、
肝の疏泄作用によって、その運搬は管理されています。
そして、宗気 衛気 営気の違いについて。
宗気・・上焦(心・肺)に存在する気
衛気・・全身にくまなく存在する気
営気・・豊かな栄養分を持ち、脈中に存在する気
私の覚え方は、宗(むね)にある気が宗気。
(戦国大名の伊達政宗はまさむねですよね、むねと読みますよね)
栄養を持って血管を流れ運ぶのが営気。
防衛してくれる衛気。
とおぼえています。
以上、4種類の気について、キャラ付け、その違いについて、問われやすいので、しっかり覚えましょう!
ちなみに私は、気は目に見えないエネルギーだ、とか、
その存在は科学的な裏付けがないものだ、な~~んて言われているのに、
キャラと役割をハッキリと原気・宗気・衛気・営気とカテゴライズする、できるものと捉えているというのは、ちょっと不思議だなあ~~~~なんて思っています。
むしろ携帯の料金プランみたいに、あえて何種類も登場させて複雑にすることで、
その実態をつかみにくくしているのかな~~なんていう、変な意図も感じなくもないです。。
※あくまでも素人の私見です!!
気の生成 まとめ
以上、気の生理を
先天or後天、生成or運搬
にてまとめると、このようになります。
この表を理解していれば、気の病理は理解しやすいので、しっかり押さえましょう。
国家試験にチャレンジ
(はき第25回-91)[東洋医学概論]
正解は原気です。原気は三焦を通り、臓腑に分散されます。
(はき第7回-97)[東洋医学概論]
誤っているのは「先天の精から得られる。」ですね。「腠理の開闔を行う」とは外界の気温などに対応して毛穴を開いたり閉じたりして体温の調節をし外邪から身を守ること。「水穀の悍気」は営気と比較する際に使われ、「悍」は気が強くて荒いことやおぞましいことを意味し、脈外を素速く活発に分布する「陽」であることを示します。対して営気は「水穀の精気」とされ、精力のつく栄養を含み、脈中で血と共に身体へ運ぶ「陰」であることを示します。
(はき第24回-91)[東洋医学概論]
正解は「宗気」です。胸中にある宗気は肺の呼吸を推動し、発声も大きくよく通るようにしています。
あくまでも私流の覚え方ではありますが、勉強に勤しむ読者さんのお役に立てれば幸いです!!
いつもありがとうございます。
ともさんのおかげで復習が楽しく出来ています。
右側に教科書、左側にともさんのつぼパレットを置いて家庭教師スタイルで学習しています。
さて、今回も「気」の学習を楽しく出来ました。
主に「気の生理」や「気の作用」はわかりやすくあとで教科書を読むと理解度が増しました。
愚問で申し訳ありませんが、教科書にある「その他の気」や「気の作用」や「気の病理」とかはあまり国試に出て来ないカテゴリーなのでしょうか、それともやはり自習しておかなければならない項目なのでしょうか?
鍼灸科一年生という事で未熟であるが故のわかりにくい質問をご容赦下さいませ。
また、ご指導のほどよろしくお願いします。
Emirio様
コメントありがとうございます。
復習が楽しいとのこと、私も嬉しいです!!是非ご活用ください。
私のブログでは「その他の気」や「気の作用」や「気の病理」については言及していないですが、
教科書にある限りは国試に出ることがあります。
国試の勉強を始めたのは3年生になった最近のことなので、国試にどこがでやすいのか、が私自身把握できていないので、
私が「理解したな」と思うところや、私が特に苦手にしている部分などを中心にブログは書いていまして、国家試験に出やすい出にくいでは書いてないのです。。
勉強のお供にするとなるとどうしても過不足はあると思います。
ご理解いただいたうえでご確認いただければと思います!